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2009年3月 4日 (水)

出もの腫れもの

東洋医学の世界では、古来より「汗吐下」という言葉があります 

これらは全て、身体にとって不要・有害なものを排泄する作用(排毒)を意味します  最近の流行のデトックスですね

「汗」は、皮膚からの排毒です 皮膚が大きな排泄器官であることは、ご存知の方も多いかと思います

「吐」は、呼吸と嘔吐による排毒ですね  

呼吸が排毒になることは、あまり知られていないのではないでしょうか  二酸化炭素に限らず、吐く息には排毒作用があります   肺は肺胞という部分で血管と繋がっているので、血液の汚れが吐く息に反映してくるのです    腎不全の末期の方の息は、アンモニア臭がします  これは、腎臓から排泄できずに血液に溜まった老廃物が吐く息を通じて排毒されていくからだと思われます

嘔吐は、ご存知の通りです   

「下」は、小便・大便による排毒ですね

その他、鼻水や涙は、身体に溜まった余計な水分(水毒)を身体から排泄しようとする作用といえます  花粉症の症状は、まさにこれですね(以前の記事「花粉症に鍼灸」をご覧ください)

この「汗吐下」に、東洋医学と西洋医学の大きな違いが表れていると思います 

東洋医学は、出てきた症状を身体が治癒していく過程ととらえます  これに対して薬物による西洋医学は、症状を感じなくさせたり押さえ込んだりすることになります

例えば、アトピー性皮膚炎について   東洋医学では、湿疹は身体の中に溜まった毒をなんとかして皮膚から排泄しようとする身体の作用と考えます   これに対して、ステロイド剤などを使うと、見た目の皮膚は綺麗になりますが、体内に毒を溜め続けることになるのです  

鍼灸治療でも、治療後、一時的に不快な症状が表れることがあります  鼻水が出てきたり、吹き出物がでてきたりすることもあります  誤解して欲しくないのは、これは悪化したのではなく治癒していく過程であるということです   

このことを理解していただけないと、治癒の過程で表れた症状をまた薬で押さえ込んでしまうこともあるでしょう

定期的な鍼灸治療や普段の養生で身体の中に毒を溜めないようにするのが理想です

出もの腫れものは、止めないことをオススメします  

kuma

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鍼灸治療」カテゴリの記事

コメント

いよいよ本格的に鼻水出てきました。
もうどんどん出してます。
出してしまえば夏の準備がある程度整いますね。
かゆければ鼻からぬるま湯を吸って
鼻腔内を洗浄すれば楽になります。

そうですね
どんどん出してしまうに限ります
で、それと並行して、水毒がたまらない体質づくりをしていけば完璧ですね、

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