チベット文化に想う
今週の月曜日のお休みに、上野の森美術館で開催されている「聖地チベットー ポタラ宮と天空の至宝」展に行ってきました
チベット文化を総合的に日本に紹介するのは、今回が初めてとのこと
チベット圏の文化には、以前よりとても関心があったのでとても期待しておりました
期待通りの見ごたえで、国宝級の仏像や仏画をはじめ、チベットの暮らしについても紹介されておりました
その中で、チベット医学についても紹介されていたのが興味深かったです
チベット医学には、「四部医典」と呼ばれる、病理・診断・治療・薬物など医学に関するあらゆる内容を包括した総合的な医学書があります
そして、図解用の四部医典の掛け軸が展示されいたのですが、食事療法、生活療法、薬物療法、外科療法の四つが樹木の幹として伸び、さらに枝葉に分かれて、それぞれの病因に応じた詳細な治療法が示されています
鍼灸も外科療法として図解されていました 日本では鍼灸が内科的領域にも発展しているのと異なり、やはり医学にも文化の違いがでるのですね
色々と興味深い文化を堪能できましたが、今回いちばん心に残ったのは、チベットでは医学の究極の目的が「解脱による永遠の安楽にある」こと です
治療とは何か? 考えさせられました
チベットと日本では文化・宗教観の違いもあるでしょうが、患者さんの心が不在の延命治療の意味とは何なのか。。。?
次元が違うかもしれませんが、これからも鍼灸治療を通じて患者さんの身体だけでなく心も癒せるように努めていかなければと想った一日でした
kuma