出産体験記
出産経験は本当に人様々。今回出産を控えて、いろいろな方々から体験をおうかがいして、参考にさせていただきました。私のは陣痛から4時間35分と、お陰さまでかなりの安産でした。
総じて言えば、大事なのは自分と子供を信じて本能に任せること。そのために、産休といえども体力を落とさずにいることと、その後の母乳にも備えて食事などのできる範囲の自己調整をしておけるとよいのではないでしょうか。
予定日より五日前の出産。早朝、出血少々、尿とは違うさらっとした水分が少しでしたが流れてきたので、これはもしや破水かな?と。
破水であればすぐ病院にいくべきですが、その後は特に水が出てくる様子もなく、かなり微妙だなと。その日の午前中検診日でしたので、ちょうどよかった!と思いつつ、いつものようによく歩きながらでもゆっくりとした歩調で病院に向かいました。
検診にて、「これは破水だね、入院です。」と。破水がどういう進行具合になるかわからないので、荷物を取りにいくことも禁止。即病棟の陣痛室に。
病院の寝巻きに着替え、「破水がきっかけで陣痛が起こることもあるし、起こらないこともあります。起こればいいのだけど、起こるとしても初産で長いと思うので、深夜から明日にかけてかな。陣痛が起こらなければ明日促進剤を打ちましょう。とりあえず今は破水が進まないように寝ていてください。」と一人置かれる。
しばらく言われるままに寝ていましたが、お腹の張りも起こらず、破水もありがたいことに進む様子もない。この姿勢で寝ていても陣痛は起こらない、と判断し、ゆっくり歩いたり、あぐらをかいたり、トイレに行ったり陣痛方向に身体を向かわせる意識をしました。
昼食後、お腹の張りが感じられるように。でもこれまで時々あったような張り感であり、即陣痛という感じでもなく、私も助産師さんもいつになるかね~と。
その後、今晩当直の女医さんが挨拶に。その方、内診で一番痛みなく、丁寧な産科医さんだったので、「ラッキー!この先生にお願いしたい!!私今晩絶対産むぞ!」と自分の中でスイッチが入る。
3時ごろからお腹の張りが定期的に。陣痛初期に入ったかな~と。4時半頃医師がいらして、「これから骨盤のレントゲンととりに行ってもらいます。」と。「は!?、何で今なの??もし必要ならとっくに撮っているはずでは?これって意味ないよな。でも病院出産を選んだ以上、そこのやり方を受け入れねばならないのだよな。」と素直に受け入れ撮りに行く。
でもそのときもう既に陣痛の波が自分としてはけっこうきつかったので、波がくると動けなくなりながらの移動。その時は、「今移動させられるとは厳しい~」と思いましたが、後から考えると、この移動時の刺激も大きく陣痛促進剤になったなと。
5時くらいになると、陣痛に入ったなと核心が持てるように。「今までの痛みをひっくるめたような痛みだよ」と聞いていましたが、痛みというより、とても強い力で押される感覚で、それに身体が持っていかれないように持ちこたえる、という感じでした。
こうなると、あとは子宮口がうまく刺激され開いてくれるのをこちらとしては支援するのみ。そのための姿勢はやはり寝ていては無理。当初はベットに腰をかけ、カートにもたれていましたが、それもきつくなるとベットで正座姿勢。ヘリにつかまり、痛みを無意識に腕に分散させていました。
陣痛当初は呼吸法がかなり助かりましたが、この頃にはもう意識する余裕ゼロ。子供がすごい勢いで子宮口を刺激してくるのがよくわかり、その圧倒的なエネルギーに感動しながら、この子も、そして自分も主人も母のお腹をかりてこの世に生まれてきたのだな~としみじみと実感していました。
そのエネルギーに任せてしまうと、今にもお尻が張り裂けてしまいそうで、いかにいきまずに子宮口がしっかり開くまで、その波を受け入れて持ちこたえるかに集中。
しかし、これが夜中まで続くなんて、まさに体力勝負だな~、これまで登山で鍛えておけてよかったのだな~、と今までいった長期縦走を思い出したりしていました。今はあの時のあの尾根歩きのしんどさと比例するくらいかな~、重いザックを背負ってむりやり登ったあのルート中くらいだな~とか。
その後、食事時間。助産師さんが「なるべく食べれるだけ食べといてね~」と。食べねば、と思いつつ、三口手をつけるが、そもそももう波が短時間になっており、ベットのヘリから手を離すことが厳しいほどの状態。もうこれは食事で胃腸に血液を送る余裕は自分にはない、全血液を出産に使おうと判断し、ほうじ茶だけ飲む。
しばらくして、食事の後片付けにいらした助産師さん「あら、食べれなかったのね~」「はい」返事をするのがやっと状態。
その後、子供の心音をはかりましょうと助産師さんがいらした頃には、汗だくで、子宮から出てきているような感覚あり。
姿勢移動も厳しくなっている私の様子に、ようやく助産師さん、はっとし、子宮口を見て、「もう開いてる!」と即分娩室に。
分娩台に横になると、助産師さん腕を見て「静脈が曲がってる~!よく耐えてたね」と。仰向け姿勢はあと一息の状況でも、やはりいきみづらかった。お産には不合理な姿勢ですね。
分娩室に入り28分後、夜7時28分出産。へその緒をつけたままアイコンタクトしだっこ、初乳を1時間以内にあげたい、という予てからの希望をかなえて無事終了。
分娩台のベットでしばらく子供と添い寝しているところにクマさん到着。早くて夜中との打算がはずれ、立ち会う気満々だったので、看護婦さんから生まれたと電話を受けたときにはかなり驚いたようです。
4時間台というのはかなりまれなようで、退院時、次回出産するときはもっと早まる可能性があるから、産院に必ず伝えるようにと。でないと予想外で産み落とす可能性があると。若ければ自力出産目指したかも!?
ちなみに体重は7キロ増でしたが、退院時、下腹部はまだ少しふっくらしていますが、体重はもう妊娠前の体重に戻りました。同室の人からも驚かれましたが、前日まで仕事もしていて、無理ない範囲で動いていられたのが功を奏したように思います。
大事にしすぎず、無理しすぎずでいけたらよいのかなと思いました。
kao
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コメント
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やーん すばらしいですね
又 衝撃の中の出来事を 客観的に見ている自分が居てらっしゃったり
腕に痛みを分散させる なんていうのも
ねぇ
日々の賜物
次は 我が家 の 妊婦さん の番
体を動かすこと を とんと しない人なんで 身体の声を聞くのは 苦手かな
赤ちゃんの協力が大に成りそう
今のうちから 意思の疎通を 図ることにしましょう
落ち着いた頃
また 二人で 会いに行きますね
まずは おめでとう おめでとうおめでたう
投稿: ナゴム | 2010年10月17日 (日) 10時08分
ありがとうございます!
お子さんの協力、きっと得られますよ♪
こどもはお母さん大好きらしいですので。
わたしは胎児中から協力ばっかり受けていたくちです。。今のうち沢山話しておくとよいかと。
妊娠中はいわば異物が身体におられる状態なので、身体の変化にもいつも以上に敏感になれるときかと。奥さんも意識しているとからだとの対話力UPするはずと思います^^
この前お話した本や、5人の子供を自力出産した橋本ちあきさんの本などが、自分としては出産の際の心構えや参考に大いになったかと。
次は奥さんですね!よろしければ毒消し「まくり」お分けしたいと主人が言っております♪
投稿: kao | 2010年10月19日 (火) 15時02分